イスラエルに住んでみてわかった、よいところ・悪いところ
イスラエルに住んでみてわかった、よいところ、悪いところを書いていきます。
※注意
以下はあくまで個人の意見です。
良いところ
①価値観が全然違う
よくインドに行くと人生の価値観が変わるといいますが、そんな人にこの言葉を捧げたい
「大丈夫だ、イスラエルほどじゃない」
こんな格好のやつみたことありますか?
間違いなく日本では見ない光景ですが、これはユダヤ人の正装です。
イスラエルではノーマルな格好です。
かと思えば、現代的な格好をしたTシャツのやつがいたら、はたまたヒジャブをかぶったアラブ人がいたりと、、、本当に飽きない、それがイスラエル
価値観も日本とは全く違います。
例えば大学に関して
イスラエルには兵役があり、高校を卒業すると軍隊に入ります。
22歳くらいで軍隊を卒業し、一般的なイスラエルは世界一周の旅にでます(笑)
そして、26くらいで大学にはいり、29で卒業します。(イスラエルの大学の一部は3年で卒業できます)
また、高校の成績がよいと軍隊では研究所などに配属されるので、そこでプログラミングなどのスキルを身につけることができます。
そのため、22歳で卒業して新卒として就職しなきゃといっている日本とは全く事情が異なるのです。
②ユダヤの文化とアラブの文化がどっちも味わえる
イスラエルのある土地はかつてはアラブ人の土地でした。
そのため、イスラエルにはアラブ系イスラエルという人種がいます。彼らはユダヤ人ではなく、パレスチナに先祖がいるがイスラエルに住んでいるアラブ人となっています。
(最左の図のように1946年すべてがパレスチナの土地でした。しかし2000年には右図のようにほとんどイスラエルの領土となっています)
ガザ地区からミサイルがイスラエルに飛んできたとかイスラエルがガザ地区に侵攻したなどといったニュースを日本でもきいたことがある方は多いでしょう。
つまり国籍はイスラエルだけど、国籍である国が祖先や親戚のいる生まれ故郷であるパレスチナを攻撃している、という非常に奇妙な状況にいるのがアラブ系イスラエル人です。
イスラエルには多くのアラブ系イスラエル人が住んでいます。彼らの母国語はアラビア語で、イスラム教徒です。もちろんイスラム教はユダヤ教と全く異なり、彼らの考え方も全く違います。
そういった意味でイスラエルという国の中でユダヤ教とイスラム教の文化を両方体験することができます。
こんな国はそうそうありません。
③英語だけでいける
イスラエルの言語はヘブライ語とアラビア語です。しかし、イスラエル人はかなりの割合で英語を話すことができます。そのため、ヘブライ語やアラビア語ができなくても英語だけで余裕で生活することができます。
ほとんどの中東の国は英語が通じません。多くの移民が暮らしていることもあり、世界でも有数のバイリンガル・トリリンガルを多く抱える国の1つです。
④治安はいい
よくイスラエル危なくないの?と聞かれるんですが、
「まったく危なくないです!!」
イスラエルには徴兵制があり、そこら中に街なかに兵士がいます。
その上、物価は日本より高く、所得水準も高いです。
そのため、スリなどにあうこともほとんどありません。
個人的にもアメリカや東南アジアのほうが治安は悪いかと思います。
悪いところ
①入国審査がうざい
ベングリオン空港は世界一セキュリティが厳しいといわれる空港です。
普通空港の入国審査でカバンをがちゃがちゃと開けられませんよね?
もちろん10回に1回くらいはやられるかもしれません
しかし、イスラエルは、、
毎回やりやがります、全員にです。
イスラエル出国するときが特に厳しく、毎回バッグの中をごちゃごちゃ見られます。
そのため、イスラエルの空港は毎回混雑しています。。
イスラエルは地理的に敵国であるアラブの国に囲まれているので厳重にしているという理由もあるんですが、それにしてもうざいです!
②ビザが取りにくい
イスラエルは世界中からユダヤ人を誘致する活動を積極的に行っています。
大学やインターンシップ、ボランティアのための奨学金をユダヤ人限定でたくさん用意しているほどです。
しかし、非ユダヤ人にとってはイスラエルへのビザ(留学や就労)を取得することは難易度が高いです。
一方、ユダヤ人であれば(または親がユダヤ人)であればそれらは容易です。
実際に僕の友人はユダヤ人なのですが、簡単にワーキングビザを取れていました。
じゃあユダヤ人になればいいじゃん、と思う方はいらっしゃるかもしれませんが、ユダヤ人になるのは超超難しいです。
「ユダヤ人になる方法」は別記事を参照してほしのですが、
簡単に言うと、ユダヤ人になるには数年間ユダヤ人学校でまなび、さらにユダヤ人になるための特別な訓練を数年間受けなければなりません。
つまり、俺明日からJesus 信じる、キリスト教徒だぜ!というようにはいかないのがユダヤ教なのです。
③非ユダヤ人には不便?でもなれる!
よく知られているものとしては豚や甲殻類が食べれません。
イスラエル人でもこれらを食べない人はいます。しかし、大多数の食べない人は本当に徹底していて、たとえ豚や甲殻類が入っていなくても、これらが調理されたキッチンで料理されたものは食べません。
例えば非ユダヤ人とユダヤ人がルームシェアをしていた場合、ユダヤ人はわざわざ別々のキッチンをつかって料理をします。なんという徹底ぶり、、、
そのためマクドナルドもユダヤ人専用のマクドナルドがあります。(ユダヤ人が食べられる食事をKosherといいます。)
Kosherと書かれているものはユダヤ人が食べれますよという意味で、マクドナルドにもそのような表示が書かれています。
そのため、マクドナルドのバーガーも他の国のものとは違います。
イスラエルのビッグマックは中身スカスカですし、はっきり言ってまずいです。(笑)
おそらく、コーシャのビッグマックとなっているのが原因です。
また、シャバットというルールがあり、週末は働くことが禁止されています。
シャバットにはレストランや交通機関が全て止まります。すなわち外出ができない!!!
このルールはワーカホリックな日本人にとっては結構衝撃的です。働いては行けないなんて!!(笑)
実際にはシャバット中もいくつか空いている店があったりします。また、敬虔なユダヤ人は電気、水道などもシャバットを使わないようにします。
ペトラで誘拐されそうになった話【ペトラ遺跡in ヨルダン】
ペトラというヨルダンの都市をご存知でしょうか?
インディージョーンズの舞台としても知られるペトラ遺跡がある街でございます。
こんな光景や
こんな光景が見られます。
ペトラ遺跡は本当に素晴らしく、ものすごく感動しました。
ぜひ一生に一度は行くことをおすすめします。
今回はそんな素晴らしいペトラ遺跡がある町ペトラで誘拐されそうになった話です。
ペトラはヨルダンの首都アンマンから3~4時間ほどの場所にあります。
ペトラ遺跡をもとめて多くの観光客が世界中から押し寄せています。
ペトラの街の様子はこんな感じ。
砂漠の真ん中にあり、ペトラ遺跡以外なにもありません。
少しのレストランとショップが並びます。そのためほとんどの地元の人は観光から収入を得て生活しています。
そんなペトラの街を夜歩いていた所、現地人(以下、現)に突然英語で話しかけられました。
現:「どこへ行くんだ?中国人か?」
僕:「いや、日本人だ、今からホテルに帰る」
現:「じゃあ一緒にお茶でも飲みに行こう、車に乗れよ」
僕:「オッケー」
この時点で僕はかなり警戒心がなさすぎだろうと(笑)
ただ、このように路上で突然話しかけられることはヨルダンでは全く珍しいことではないので、特別なことではないと思い、イエスと言っていました
しかし、この時点でも多少の違和感は有りました。
例えば、ヨルダンでは英語を話せる人に会うことはなかなかありません。ホテルのフロントやレストランでもほとんど英語を話しません。
それにも関わらず、この現地人は英語をかなり話せたのです。その時点で結構おかしいなと気づくべきでした。
(画像はイメージです)
そして、簡単に車に乗ってしまった僕はこの時点でヤバイと思い始めます。
車には4人の男が乗っており、僕は後部座席の真ん中に挟まれて座っていたのです。
↓ こんな感じで真ん中に僕
つまり降りたくてもドアを自分で開けられない状況です。。
また、質問をしてもうまくコミュニケーションが取れない状況になっていました。
現地人:「日本人か!ウェルカム!ウェルカム!コンニチワ haha」
僕:「どこに行くんだ?そこに喫茶店があるぞ」
現地人:「車で20分くらい走ったいいところをしっている、そこへ行こう」
僕:(車で20分?街の外じゃないか?大体お茶を飲むだけなら街なかの喫茶店でいいだろう、、)
「やっぱ街なかの喫茶店に行こう」
現地人:「いやいい、落ち着け、いい場所を知ってるから」
ペトラは非常に小さい町で、周りは砂漠などに囲まれています。一度街を出れば明かりも店もなく、なにもありません。
大体、そんなところにお茶を飲む場所なんてあるはずもありません。
そして、そこへ行くとどうやって帰るのかもわかりません。(このとき、僕はインターネットが外では使えなかった。)
僕の焦りは段々と高まっていきます(;^ω^)
やばいかも、、、、
車の中で現地人と話していてもコミュニケーションがいまいちうまくいきません。
職業とか年齢をきいても要領を得ない回答をえるというか、、
話をそらされているという感覚がしたのです。。
そして、車で10分くらい走ったでしょうか、ついに街の外れまでたどり着き、もうヤバイと思った僕は車から降りることを決意します。
僕:「おい、車を止めてくれ。急用を思い出した。帰らないと!」
現(現地人):「どうした?なにを慌てている?大丈夫だ。落ち着け」
僕:「いいから止めてくれ、おろしてくれ」
現:「なにを慌ててるんだ?これでも吸って落ち着けよ。」(そう言って、タバコを渡してきます。)
僕:(ここで僕がドアをがちゃがちゃと掴み)「いいから降ろせよ、こらぁ!!」
すると、現地人もようやく車を止めておろしてくれました。
そうして車を降りた僕に
現地人がいきなりキレだします。
現:「てめぇなにやってんだ。このmotherf*cker..fosf go fuck yourself Jifsaff」
ありとあらゆる罵詈雑言を言われ、
それにキレた僕も言い返します。
最後には、中指を立てながら彼らの車は走り去っていきました。
降りる直前までは、ただ友達になりたい人か詐欺集団が半信半疑でしたが、
最後、あらゆる罵詈雑言をかけられたことで詐欺集団だったと確信しました。
結果的には、なんの危害ももらわず、お金も取られることなく帰ることができました。
後からきいた話によると、観光客を車でキャンプをしようと車などで連れ出し、そこでお金を払うよう迫り、もし払わなければこの砂漠においていくぞと脅す輩がいるようです。
観光客は土地勘などもなく、一度街の外に出てしまえばタクシーなども容易につかまりません。そのため、そのような脅しに屈してなくなくお金を払う人も多いそうです。
アラブ人は一般的に優しく、ホスピタリティにあふれていて、騙そうとする輩もほとんどいないのですが、
ペトラでは残念ながらこのような人に会ってしまいました。
おそらくペトラは観光が収益減になっているので、観光客からお金をとってやろうという人もいるのでしょう。
すぐに車からおろしてくれたので良かったですが、もっと悪質なケースでは強引に連れ去られてしまうこともあると思います。
もっと警戒心をもたなければと今一度反省した事件になりました。
まとめ
現地人に話しかけられても密室や車にはいることは避ける
海外、特に中東ではアジア人はものめずらしくもあり、道を歩いていると多くの人に話しかけられます。路上やレストランで話したり、友達になる分には良いと思いますが、密室(家)や車に乗ることは極力避けたほうが良いと思います。
(もちろん、ある程度お互いを知ってからだと良いと思いますが、、)
特に女性の方は日本人の女性というだけでNoと言えないため、誘いやすいと思っている外国人は多いので気をつけてください。
パフェットの銘柄選択基準を大公開【後編】
この本を読みましてルールをそのまま引用しました。
本概要
世界的投資家のウォーレン・バフェットが巨万の富を手にできたのは、好不況の波を乗り越えて生き抜く長期的競争力のある企業を見つけて、その株を長期保有したからでした。
では、どうやって長期的競争力のある企業を見抜けばいいのか? バフェットが手がかりにしたのは財務諸表だった。
わかること
パフェットがどのようにして銘柄を選択しているのか、どのように財務諸表を読めば投資で高いリターンが出せるのか
前回の記事はこちら
パフェットの思考回路
バフェットは今この銘柄を10ドルで買うと、今後10年間で10%EPSが成長し続けるので、10年後にはEPSが〇〇になり、それを長期金利で現在価値に戻すと現在の妥当株価は〇〇ドルである、だから買い
とこのように考えます。
これくらい考えられたらいいな、、、
(成長率とか割引率の計算方法は別記事を参照してください、、)
わたしたちが探し求める会社は、自己株式調整済み負債比率が0.80以下が良い
負債合計 ÷ 純資産合計 = 負債比率
負債比率を指標として使うときには、ひとつ問題がある。永続的競争優位性を持つ企業は、きわめて優秀な経済性を備えているため、事業活動を行うさい、貸借対照表の巨額の純資産(内部留保)を必要としないという点だ。ときには純資産(内部留保)をまったく必要としない場合もある。このような企業は収益力がきわめて高く、しばしば、積み上げられた純資産(内部留保)を自社株買いに注ぎ込む。結果として、純資産(内部留保)は減少し、負債比率は上昇し、数字上、永続的競争優位性を持たない凡庸なビジネスとの見分けがつかなくなる。
そのため、自社株買いで膨らんだ自社株式の価値を加えた自己株式調整済み負債比率を用いる
すぐれた企業は、優先株を発行しない傾向がある
優先株について興味深いのは、永続的競争優位性を持つ企業には、貸借対照表に優先株をまったく計上しない傾向があるという点だ。優良企業は収益力が高く、資金を内部調達できる。優先株はテクニカルな面から見ると、受け取った金を返さなくていいという点で株式に分類されるが、機能的な面から見ると、配当を払わなくてはならないという点で債務と似ている。
しかし、債務にたいする利払いは、税引前利益から控除できるのに対し、優先株にたいする配当は控除が認められない。つまり、優先株の発行は非常に高くつく場合が多いのである。企業は可能なかぎりコスト高の優先株の発行を控えるため、資本構成の中に優先株を含んでいるかどうかが、永続的競争優位性の有無の判断になるわけだ。
内部留保の着実かつ長期的な増加は、永続的競争優位性を持つ企業の特徴のひとつである
内部留保からされた投資はさらなる利益を生み、利益は内部留保として蓄積され、ふたたび、もっと収益力の高い事業に投資された。
レバレッジで高い利益をあげている企業は永続的優位性をもった企業ではない
パフェットは投資銀行のようなレベレッジをかけて高い利益をあげる企業を批判します。実際、銀行は純資産1ドルに対して10ドルの負債という大きなレベレッジをかけています。
自己株式(金庫株)の存在は、企業が豊富なキャッシュを持っている証である
自社株買いをする場合、株主資本が少なくなるのでROEは自動的に上がる。ROEが上がった理由を見極めることが重要。また、自社株買いをした場合、その自社株が資産に反映されていないことがあるので注意
株主資本利益率が高ければ、やがて株価の上昇となって表われる
純利益 ÷ 純資産 = 株主資本利益率
ウォーレンは、永続的もしくは長期的競争優位性を持っている企業は、株主資本利益率が平均よりも高くなるということを発見した。
株主資本利益率の高さは、その企業が内部留保を有効に活用していることを示している。時間が経過するにつれ、高い株主資本利益率は、ビジネスの根源的価値を増大させていく。そして、それはいつの日か株式市場によって認識され、企業の株価の上昇となって現れるのだ。
優良企業の特徴は自社株買いを行い、長期借入金を少なくし、資本的支出(設備投資や研究開発費などの事業継続のために必要なあらゆる投資)が少ない
“資本的支出”とは、1年超にわたって保有される資産 - すなわち土地や生産設備などを取得するさい、支出される現金もしくは現金同等物を指す。この項目には、特許のような無形資産の取得費用も含まれる。基本的にこれらの資産は、一年超の期間に減価償却もしくは、なし崩し償却される。“資本的支出”はキャッシュフロー計算書の“投資活動によるキャッシュフロー”に計上される。
資本的支出のありようは、会社によってさまざまである。多くの企業は、事業継続のためだけに、巨額の資本的支出を余儀なくされる。巨額の資本的支出が何年も続けば、当然ながら、収益に大きな影響が出はじめてもおかしくない。「だから自分は電話会社に投資をしないのだ」とウォーレンはいみじくも語っている。通信綱を整備するために、電話会社は莫大な資本支出を強いられており、この支出は会社の長期的経済性を著しくそこねているからだ。
長期的に見たとき、永続的競争優位性を持つ企業は、そうでない企業と比べると、資本的支出に振り向ける純資産の割合がきわめて低い。
ウォーレンが看破したのは、年間の資本的支出が純利益の50パーセント以下、という状況を長年にわたって維持してきた企業は、永続的競争優位性の持ち主である可能性が高いということだった。年間の資本的支出が一貫して純利益の25パーセント以下なら、永続的競争優位性から恩恵を受けている可能性はさらに高まる。
配当アップよりも自社株買いを続けている企業こそが株主を富ませる
永続的競争優位性から恩恵を受けている企業は、大量の現金がとうとう流れ込んでくるため、何につかえばいいかという贅沢な悩みがつきまとう。既存事業に再投資するつもりもなく、新規事業を開拓するつもりもなく、かといって放置しておきたくもない場合、使い道としては株主配当と自社株買いのふたつが考えられる。
しかし、配当を受け取った株主は税金を支払わなければならないので、ウォーレンは株主配当の手法を好まない。株主の財産を増やしたいなら、もっと気のきいた手口があるからだ。それは自社株買いである。企業が剰余金の一部を自社株買いにまわせば、発行済み株式総数が減り、1株あたり利益が増え、やがては株価の上昇を引き起こす。
ウォーレンはどのように優良企業の株の買い時を決めているのか
優良企業の株をいつ買えばいいのだろうか? まず第一は、弱気相場を狙うことだ。優良銘柄は、“弱気相場の大特価”でも、ほかの銘柄ほど割安にならないが、長い目で見れば、この株価水準でも十分に良い取引ができる。また、永続的競争優位性を持つ企業もたまには、ヘマをやらかしたり愚行を犯したりして、短期的に株価の下落を招く場合がある。
ウォーレンはどのように売り時を決めているのか
ウォーレンの世界では、永続的競争優位性が失われないかぎり、“スーパースター企業”の株を手放すことはない。理由は単純明快。長く保有すればするほど、より大きな利益を得られるからだ。そのうえ、素晴らしい投資先を売却することは、税金を払う必要がある。長期投資すれば一円も税金を払わなくて良い
とはいえ、“スーパースター企業”を売却したほうが、保有しつづけるよりも有利な場合もある。第一に考えられるのは、もっと優良な企業をもっと有利な価格で買うチャンスが訪れ、資金調達のために現有の優良企業の株を売る場合だ。このような状況は折に触れて発生する。
ふたつめは、現有の優良企業が永続的競争優位性を失いそうな場合。このような状況も周期的に発生する。例をあげるなら、新聞社とテレビ局だ。新聞とテレビは優良なビジネスだったが、インターネットの登場により、突如として永続的競争優位性が疑わしくなってきた。競争優位性に疑問符がつく企業は、安心して長期投資を行える場合とは言いがたい。
三つめは、株式バブルが発生した場合。常軌を逸した上げ相場では、優良企業の株価が天井を突き破り、ビジネスの真の経済性をはるかに上まわる水準に達する。そしてこの“ビジネスの真の経済性”は、株価が成長圏という限界を超えて上昇したあとには、重力のように株価を地表まで引きずりおろす効果があるのだ。株価が高くなれば高くなるほど、現有銘柄を持ちつづけるうまみは相対的に小さくなっていく。なぜなら、株をいったん高値で換金して、より有利な案件に再投資するほうが、将来の利益を極大化できるからだ。
パフェットの銘柄選択基準を大公開
この本を読みましてルールをそのまま引用しました。
本概要
世界的投資家のウォーレン・バフェットが巨万の富を手にできたのは、好不況の波を乗り越えて生き抜く長期的競争力のある企業を見つけて、その株を長期保有したからでした。
では、どうやって長期的競争力のある企業を見抜けばいいのか? バフェットが手がかりにしたのは財務諸表だった。
わかること
パフェットがどのようにして銘柄を選択しているのか、どのように財務諸表を読めば投資で高いリターンが出せるのか
永続性は金持ちへのチケットである
「あらゆる富を生み出す永続的競争優位性のうち、重要なのは“永続的”の部分である」とウォーレンは言う。
だから、会社の財務諸表を見るとき、ウォーレンは「一貫性」を読み取ろうとする。一貫して高い粗利益率を保持しているか? 一貫して負債をゼロに、もしくは低水準に保っているか? 一貫して研究開発投資の必要性を低く保っているか? 一貫して収益をあげつづけているか? 一貫して収益の成長を保っているか?
「財務諸表に示されているこの『一貫性』こそが、その企業の競争優位性が“永続的”であるかどうかを教えてくれるのだ」とウォーレンは言う。
財務諸表には宝の隠し場所が書かれている
利益そのものの数字より「利益の源がどこにあるか」のほうが重要
会計はすべて売上高から始まる。しかし、この数字だけでビジネスを評価するべきではない
永続的競争優位性を持つ企業は、高い粗利益率を示す傾向がある
販売および一般管理費は、“一貫して”低いことが望ましい
注目してほしい、ここでのキーワードは“一貫性”だ。
逆に、永続的競争優位性を持たない企業は、きびしい競争に苦しんでいるため、粗利益率にたいするSGA費の比率が激しく上下動する。
多額の研究開発費を要する会社は、競争優位性に先天的欠陥を内包している
永続的競争優位性を持つ企業を発見しようとするとき、“研究開発費”という項目をチェックする必要がある。なぜなら永続的競争優位性のように見えるものが、実は、特許や先進技術を源とする一時的優位性であることも多いからだ。たとえば製薬会社のように、特許によって競争優位性がつくり出されている場合、一定期間後に特許が切れれば優位性は消滅してしまう。
多額の研究開発費を必要とする企業は、競争優位性に先天的な欠陥を内包しており、これは長期的経済性が危険にさらされていることを意味する。つまり、その企業の競争優位性は絶対確実なものではないのだ
減価償却費は利益を計算するときに除外してはいけない
EBITDAはだめ
永続的優位性をもつ企業は減価償却費が粗利益率にうらべて低い(5%とか)
営業利益に占める支払利息の比率は、企業の危機レベルを表わす
営業利益に占める支払利息の比率が高い会社は、次のふたつのタイプのうちどちらかである可能性が高い。ひとつは、所属する業界特有の熾烈な競争にさらされ、競争力を保つために巨額の設備投資が必要な会社。もうひとつは、ビジネスとしての経済性はすぐれているものの、レバレッジ・バイアウト(LBO)によって買収された結果、多額の債務を背負わされてしまった会社だ。
永続的競争優位性を持つ企業の大多数は、支払利息をほとんど、もしくはまったく計上していない、という事実をウォーレン・バフェットは突き止めた。
まず第一に、純利益が右肩上がりかどうかを確かめよ
原則を言うと(もちろん例外は存在する)、売上高に占める純利益の割合が、長期的に20パーセント以上で推移してきた企業は、何らかの長期的競争優位性から恩恵を受けている可能性がきわめて高い。
1株あたり利益の長期的推移から、勝者と敗者を見分ける
永続的競争優位性を持つ企業を探し出したいとき、単年の1株あたり利益の数字は判断材料にならないが、10年間の1株あたり利益の推移を見れば、その企業が長期的競争優位性を持っているかどうかがはっきりとわかる。ウォーレンが求めるのは、1株あたり利益が10年のスパンで一貫性と上昇トレンドを示している企業だ。
大不況という困難な時代がやってきたとき、現金は最大の武器となる
バランスシート上で現金がたくさんあったらGood!
総売上高に占める売掛金の割合が、一貫して他社より低い企業は、ある種の競争優位性を持つ可能性が高い
競争がきわめて激しい業界では、取引相手に有利な支払条件を示すことで、同業他社より抜きん出ようとする企業が出てくるからだ。たとえば、支払期限を30日から120日に延ばせば、この会社と取引をしようとする業者が増えるだろう。この場合、会社の売上とともに売掛金が増加していく。
したがって、もしも総売上高に占める売掛金(純額)の割合が、一貫して同業他社よりも低い企業があったとしたら、ある種の競争優位性を持っている可能性が高い。そうした強みがあるからこそ取引条件を妥協する必要もなく、他社より有利にビジネスをしていけるのである。
流動比率で企業の優劣を見分けることはできない
流動比率は1より高ければ良く、1より低ければ悪い。1より低い企業は、短期負債の返済に苦労すると考えられている。
しかし、おもしろいことに、永続的競争優位性を持つ企業の多くは、流動比率が分岐点である1を割り込んでいる。 旧来の学説からすれば、これらの優良企業は流動負債の返済に窮しているはずだ。しかし実際は、とてつもなく大きな収益力のおかげで、いとも簡単に流動負債を返済できるのである。
ただし短期借入金が長期借入金を上回る会社はNGO
バランスシート上の長期投資項目でどのような企業に投資しているか?を見る
企業が長期投資し、保有している株は購入時の価格で計算されるので最新の売値と大きくかけ離れており、大きく過小評価されている可能性がある
棚卸資産の急減がある企業は要注意
優良企業は棚卸資産がふえて同時に利益も増えていることが多い
総資産利益率は高くてもいいわけではない、必要な資産が大きいほうが参入障壁が大きいとも言える
変更の必要のない製品を一貫して生産しつづけることは、一貫して収益をあげつづける優良企業であることにひとしい
ウォーレンは次のように言う。
「変更の必要がない製品を一貫して生産し続けることは、一貫して収益をあげ続けることにひとしい」
同じ製品を一貫して生産し続ければ、競争力を保持するためだけに生産設備の更新に莫大な資金を注ぎ込む必要がなくなり、莫大な剰余金を収益性の高い事業に振り向けられる。
長期借入金より短期借入金が多い銀行は、投資対象から除外せよ
BSに反映されていない無形資産(ブランド、土地、技術)の価値を見極める
コカ・コーラのブランド力は強いが、そのブランド力の価値はバランスシート上の資産では1円も反映されていない。
永続的競争優位性を持つ企業は、ほとんどの場合、長期借入金が少額もしくはゼロである
パフェットの投資先は長期借入金がほとんどないことが多い、もしくは2,3年分の純利益のですべての長期借入金が完済できる。優良企業は膨大な利益をあげているため、事業拡大や企業買収を自己資金でまかなうことができる。だがら、巨額な借入れを行う必要性などまったくないのだ。
優良企業を見分けるひとつの方法は、貸借対照表から長期借入金の総額を読みとることである。ただし、1年間の情報で満足してはいけない。直近10年間の長期借入金の状況をチェックする必要があるのだ。
しかしこのような企業はLBOに対象となり、買収されると多額の借入金を追うことが多い(買収資金は豊富なキャッシュ資産、安定した収益性をもとに担保で調達されるから)
そうすると企業の収益力が成長よりも返済になるので、株より社債に投資したほうが良い
後編へ続く、、、
ジェシカ・チャステイン主演のモリーズ・ゲームを一足先に見てきた
ジェシカ・チャステイン主演のモリーズ・ゲームを一足先にアメリカで見てきましたので感想を書きます。
日本では5月より公開予定で、主演女優のジェシカ・チャステインも今年秋に来日だそうです。
あらすじ
モーグルスキーのトップアスリートから一転、世界一掛け金が高いポーカー・ゲームの経営者となり、遂にはFBIに狙われることになった実在の女性モリー・ブルームの自伝をもとにした映画。
2002年の冬季オリンピックで大怪我をおったモリーは休暇をとっていたロサンゼルスでバイト先のボスからポーカー・ゲームのアシスタントを頼まれる。そこは、有名ハリウッドスターや映画監督、プロボクサーなど大金持ちばからがあつまるポーカーゲームだった。そこでモリーは並外れた経営才覚によって桁外れのお金を稼ぐようになるが…。
このように実在の人物の成功と失敗をドラマチックに描いている映画になります。
また、主演女優のジェシカ・チャスティンっていう女優がめちゃくちゃ綺麗です。
こんな姿や
こんな姿が見られる!!
主演女優のジェシカ・チャステインは今大注目の女優です。
日本でも話題になったアルカイダの首謀者であるオサマ・ビンラディン暗殺計画を描いたゼロ・ダークサーティーや
米国ロビイストを描いた「女神の見えざる手」などで主要な映画賞を多く受賞している女優さんです。
前作のゼロ・ダークサーティーや女神の見えざる手が個人的にものすごくおもしろかったので、今回のモリーズゲームも見てみました。
予告編はこちらです。
予告編をみるとわかるように、かなりセクシーな感じです。
また、ポーカーのシーンも多く出てくるのでポーカーや賭け事が好きな人にはぴったりな映画でしょう
実際にみた感想
全く面白くなかった!!!
映画全部みましたが、全くおもしろくなかったです。
前作の「女神の見えざる手」のようなどんでん返しやドラマチックな展開はまったくありませんでした。
いくつか理由を書いてみました。
1、まったくワクワクさせない展開
予告編では主人公が世界一成功しているみたいなことが書いてありますが、映画をみるとそんなことは全くありません。
主人公のモリーは何回も何回も痛い目にあいます。
たとえば、ビジネスパートナーに裏切られたり、クライアントに裏切られたり、ギャングに全財産をとられたり、終いにはFBIに逮捕される、、、
このようにどちらかといえば成功より失敗するシーンのほうが目立ちます。
普通映画ってやり返すシーンがありますが、この映画に限ってはそういうことはなく、悲しい感じでエンディングに向かいます。
個人的にはそれがかなり物足りなかったです!
2,意外とセクシーショットが少ない
予告編を見る限り結構セクシーな場面があると思いきや、、
まったくありません!!(笑)
ベッドシーンはまったくありませんでした。ベッドシーンがないアメリカの映画って久しぶりに見たかも(笑)なのでジェシカ・チャステインの下着姿とかをみたいと思っている人は見ないように。
この映画は頭脳系なので、口論とかロジックを楽しむ映画でした。
3,コメディの要素はまったくない
笑えるシーンはまったくありません。というか、笑えわせようとしているシーンもないです。
ということで、まとめますと、
・この映画をみるのはやめとけ
・代わりにゼロ・ダーク・サーティか女神の見えざる手を見るべし!!
・ジェシカ・チャステインのセクシードレスを見たい人だけ本作を見るべし!!
なぜ同じものを売っているのにあの会社だけ儲かっているのか?
Title: あの社長の羽振りがいいのにはワケがある
なぜ同じ市場で同じような商材をうり、同じビジネスモデルなのにあの会社はうまくいっていて、別の会社は倒産寸前なんでしょう?
この本はそんな疑問を解き明かしてくれる本になります。
株式投資のためにも
その会社がどのようにして利益をあげているか、将来も利益を上げ続けられるのか
を判断するのに非常に役立つものとなっています。
以下に、ポイントをまとめてみました
まず利益の構造を見極める。固定費か変動費か
ビジネスモデルにより固定費中心か変動費中心かで
どのように利益が発生するかが変わります。
固定費中心だと、損益分岐点を超えるのが大変ですが、一旦超えると利益が大きく出るという構造になります。IT企業や携帯会社などがあげられます。
一方、変動費中心の場合、損益分岐点を超えるのは容易ですが、利益が大幅に上昇していくということはありません。飲食店などが代表です。
どのような利益構造なのかを見極め、どこで損益分岐点を超えるかを分析することが重要です。
その価格設定でどれくらい利益が出るかを意識されているか?
値下げする場合、値下げをして利益がどれくらい減るか、がしっかり考えていられるでしょうか?
値下げに関しても「売上」ではなく「利益」の目線でみるべきです。
たとえば価格100、原価20の製品を20個売るために、価格を80へ値下げしたと思います。この場合、同じ売上を出すためには25個売ればよいですが、
同じ利益(利益80×20個=1600円)を出すためには27個売らなければいけません。(総利益1600円÷利益60=26.6個)
また「価格100のものを2割引して5個売った場合」と「同じ商品を5個かったら1つ無料」としたときどちらが利益が高いでしょうか?
これも価格や数によっても変わりますが、このようにどれだけ利益がでるのかという目線で考えることが重要です。
資産の回転率を考える
ずばり理想的な経営とは「八百屋さんの経営」と筆者は言います。
八百屋さんは朝、お父さんが現金をもって市場にいき、食材を調達します。
そしてその食材を店頭に並べて、その日のうちにすべてを売り切ってしまいます。
また、顧客は近所の顔見知りが多いので、新規顧客獲得にお金を使う必要もありません。
ポイントは夜、店を閉めるときにすべて現金を回収できるので、在庫を保つ必要がありません。
毎日仕入れる商品A(価格200、原価100、利益100)
毎月一回仕入れる商品B(価格1000円、原価400、利益600)
商品Aは1日に100個売れる、毎日100個仕入れる
商品Bは毎日10個売れる、月単位で仕入れるので毎月300個仕入れう
一見すうると一個あたりの利益率の高いBの邦画儲かりそうだが、実際には回転率の高いAの邦画大きな利益がでている
もちろん毎月売れる数がAののほうが多いので薄利多売ができているということもある。
Aは毎日仕入れているので毎日1万円がくるくるまわっている
一ヶ月あたり1万円×30日=30万円がねている
Bは月単位なのでいっかげつに寝ている金額は1000円×30個÷2になります。
三角形みたいになる
このように回転率の高い商品は会社に寝かせる資金も少なくて住むので、
会社が別のことに資金をまわせるという利点もある。
その在庫は本当に必要か?過剰在庫を抱えていないかをみることが重要。
ほんらい他で使えるはずの資金がつかえていないという機会損失が発生している
このように寝かせる資金額をみることが重要。利益率が高くても回転率がわるくて効率の悪いということがある。
過剰在庫をもたないということは重要、ここは結構直感的に理解しにくい
設備投資は本当に必要かどうかしっかり見極められているか?
設備投資に関してもそれが本当に必要かどうかをしっかり見極める必要があります。
例えば10年に一回設備投資が必要で、その投資額が1億円の会社の場合、
事業上のキャッシュフローが毎年1000万円生まれるなら
10年で1億円を回収できるのでいいわけです。
しかし、例えば900万円しか毎年利益が生まれなければ、赤字になってしまいます。
逆に毎年キャッシュフローが1100万円生まれるならば、10年で100万円×10年で1000万円の利益が得られます。
このようにその投資額によって将来どれくらいのキャッシュフローが事業から得られるかという視点に立つということが重要です。
またその設備投資の期間に関しても考える必要があります。
特に「税務上の耐久年数」と「実際の試用期間」の違いに注意する必要があります。
例えば内装に5000万円を投資し、税務上の耐久年数は20年だとします。
しかし、実際には10年程度で汚れてしまい、10年で内装を再び改修する場合もあります。その場合、はじめの10年間は20年の耐久年数を想定して減価償却を行っていたにもかかわらず、11年目にすべての減価償却をおわらせてしまわなければいけなくなります。
例えば1年目〜10年目までは250万円を毎年減価償却します。(5000万円÷20年)
しかし、11年目に内装を再び改修したため、のこりの2500万円を一年間で減価償却しなくてはいけなくなります。
このように当初の設備投資の期間の想定があますぎると、一気に資金繰りが厳しくなるということも起きます。
後半は節税対策とか実際に事業を運営している人がどうやったら内部留保を増やせるかという話でした。
事業を運営している人にピッタリの内容になっています
トランプ大統領選、ケンブリッジアナリティクス社のなにが問題か?
問題の概要
本問題の概要は、ドナルド・トランプのアメリカ大統領選挙キャンペーンを担当していた「ケンブリッジ・アナリティクス」(以下CA)というイギリスの会社が
Facebookのデータを利用して、トランプ大統領選キャンペーンを展開していたということ。
問題のきっかけはCambridge Analyticsの元社員が告発しました。
しかし、データを分析して戦略をきめることはごく一般的であり、それの何が問題のあることなんでしょうか?
2008年にオバマが大統領選に勝利することができたのも、ソーシャルネットワークでのキャンペーンが成功したからだとも言われています。
ここでの問題となる争点は以下の2つです。
①Cambridge AnalyticsがFacebook上の情報をユーザーの許可なしに大統領選挙戦のために取得、利用していたのではないかということ
②Cambridge AnalyticsもしくはロシアがCAを通して、トランプを操り人形にしていた可能性
①に関して
データを分析してキャンペーンを展開することはなんら悪いことではありません、しかし、もしそのデータが不正に取得されたものであれば大変な問題です。
Facebookから不正に取得された可能性があるからこそ、本件はこんなにも大きな問題になっています。そしてFacebookのCEOが謝罪する事態になっています。
事件の経緯はこのようになっています
・ケンブリッジ大学の教授とCA社が共同で性格診断テストのアプリを開発。学術研究の目的でフェースブックから特別な権限をもらう。
・この性格診断テストはフェイスブックアカウントでログインしなければ、受けられないようになっていた。一回受けるにつき、ユーザーに2~5ドルの報酬が支払われていた
・およそ32万人の米国民がこのテストを受けた
・このアプリは学術研究目的とされていたため、FBから通常より多くの個人情報にアクセスできる権限が与えられており、受講者のみならずその友人の個人情報を抜き取る権限が与えられていた。
・そのため、1人のユーザーに付き約150人(友人分)の情報がCA社に提供され、合計でその数はおよそ5000万人に達した。(32万人×150人)
・このようにして抜き取られたおよそ5000万人分の米国民のデータはトランプキャンペーンのマーケティングや選挙戦略に活用された。
・その後、Facebookは2016年にデータの不正利用に気づく。しかしCA社がデータを削除したという言葉を信じ、特に調査など行わなかった。(FBもこれは認めています。)
しかも当時のフェイスブックの利用規定では、このアプリにテストを受けた人の友達の情報にもアクセスすることを認めていたため、ケンブリッジ・アナリティカは都合5000万人分の情報を入手した
フェイスブック上の「性格判断アプリ」で5000万人情報流出、トランプ陣営の支援に利用も | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
ここまででいくつか争点となることをまとめますと、
・学術研究という目的で収集されてデータが商業目的に利用された。
もし商業目的(トランプキャンペーン)に利用されたならば、合意内容に反するとFacebook主張は主張しています。また、このように個人情報をユーザーの同意なしに利用することはイギリスの法律にも違反しています。
・アプリをつかった人の詳細な個人情報だけでなく、その友人の個人情報までもが収集されていた。(もちろん同意はない)
例えば友達が何かのアンケートにFacebookで答えていたとして、その友達とFBでつながっていたら、自分の情報(どんな投稿にLikeしたか、性別、国籍、生年月日、どんな国へ行ったかなど)も抜き取られているってものすごく恐いですよね?
FBでログインするサービスは多くありますが、そこで提供される情報は生年月日、名前など必要最低限に限られています。
しかし、本問題では何を投稿したか、どんな投稿にいいねを押したか?などの情報まで提供されたとあります。
Facebookのいいねねボタンは最近種類が増えましたよね?
実はこれはユーザーの心情をより深く解析できるようにするためだと言われています。
ある研究によると、Facebookの投稿やいいねされた投稿を分析することにより、そのユーザーの人種、年齢、好みの政党がかなりの精度でわかるそうです。
つまり、アメリカ大統領選挙でも
「このユーザーはFacebook上で〇〇の投稿へいいねをしているから共和党(トランプ)支持の可能性が高い。だからこのような広告を表示しよう」
という戦略をうっていた可能性が高いです。
ここまででFacebook上のデータが不正に取得され、大統領選挙に使われいたことがわかりましたでしょうか?
わたしたちの想像以上にFacebook上のデータは第三者に利用されているようです。
参考記事
問題② Cambridge Analyticsがトランプを操り人形にしていた可能性
"Drain the swamp(膿を失くせ)"や"Croocked hillarey(いかさま師、ヒラリー)"
などトランプが選挙期間中に頻繁につかっていたワードがあります。これらはトランプはインタビューやメディアの前で会話の中で使ったり、キャンペーン期間中にこれらのキーワードの入ったオンライン広告やCMが打たれていました。ここまではなんら問題ないんですが、
問題となっているのは
"Drain the swamp" や "Croocked Hillary"というスローガンが
「トランプが大統領選に出馬表明をする前にCA(ケンブリッジ・アナリティカ社)によって作られていた」
ということです。
事実としてCA社の告発者がインタビュー動画で述べているように
これらのスローガンの有効性を2014年にCA社が調査を行っていると述べています。
2014年とはトランプが大統領選に出馬するということを表明する約2年前です。
その頃からCA者は、これらのスローガンは国民に支持されるのかという調査を行っていたというのです。トランプは上記で述べたスローガンを会話の中で自然につかっており、僕もこの事件の前まではキャンペーン中にトランプが創作したものと思っていました。
つまり、プロパガンダと思わせずに自然な文脈で使われていました。これにより影響を受けたアメリカ国民も多くいるはずです。
そのことで、CA社はトランプにこれらのスローガンをいわせ、トランプが都合のいい操り人形になっていたのではないか、という疑惑がでてきているのです。
またCAのCEOは別に隠し取りされたビデオの中で
「候補者は操り人形だよ、常にね」
といっています。
しかしながら、政治家はロビイストのいいなりともしばしば言われますし、トランプ1人で大統領選挙へ勝つ戦略を考えることは不可能です。そのため、ここまではそんなことあるのかなぁと思っていました、、
しかし、問題なのはこのCA社がロシアの支援を受けていた可能性があるということ。
「つまりCAを通してロシアがトランプを操り人形にしたのでないか」
という疑惑がでてきてアメリカのメディアは大騒ぎしています。
また、CA社と共同研究していた教授もロシア系でした。
ロシアとトランプの関係に関してはここ最近何度も報道やスクープがでてきて、ロシアがトランプを選挙で勝てるように影で支援(操る?)していたと言われています。
理由はトランプの方がロシアにとって好都合のためです。(ロシアへの輸出規制などをトランプは緩めてくれるから)
つまりまとめると
1,Cambridge AnalyticsがFacebook上の情報をユーザーの許可なしに大統領選挙戦のために取得、利用していたのではないかということ
2,トランプがロビー団体(CA)もしくはロシアの操り人形になっていた
という問題点があり、大騒ぎになっています。
しかしトランプさん、つい先日もプレイメイトの女性に愛人関係にあったことを暴露されたりとほんとにスキャンダルには事欠かないですね。。(笑)