勝間和代から学ぶ利益をあげるための方程式

【書評】勝間式「利益の方程式」を読んで学んだ利益をあげるための方法

勝間和代さんという方をご存知でしょうか?
早稲田大学を卒業し、マッキンゼーJPモルガンを経て独立、現在は作家やコメンテーターとして活躍された方です。

https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/orekara/kenja/katsumakazuyo1/img/interview_profile_img01.jpg

 

ものすごい量の本を出版されており、怪しい自己啓発本もたくさんあることから正直あまり好きではありませんでした。(笑)

正直、胡散臭いと思っていました。

2ch創始者であるひろゆきさんとの対談動画を見たことがあるのですが、その時の受け答えからもあまり優秀な方という印象は受けませんでした。

www.youtube.com

 

しかし、勝間さんの本を読んで思いがけず、非常に有益だったので(!)ので内容を記事にします。

 

こちらの本です。

 

目次です。

第1章 なぜ、利益の概念が必要なのか
第2章 利益はどう計算するのか―慣れればカロリー計算のようなもの
第3章 利益を上げる方程式の解き方
第4章原則1 どうやって顧客単価を上げるのか
第5章原則2 どうやって顧客獲得コストを下げるのか
第6章原則3 どうやって顧客原価を下げるのか
第7章原則4 どうやって顧客数を伸ばすのか
第8章明日からできる行動習慣―利益の増やし方をどうやって身につけていくか

なぜこの本を読むべきか?

はじめにこの本を読もうとした理由は自らの株式投資に生かすためです。

株式投資で儲けるにはどうすればよいか?

それはずばり「将来値上がりをする銘柄を買うこと」です。

これ「将来にわたって生み出す純利益が増えていく企業の株を買うこと」と言い換えることができます。

株の価値とは、将来にわたって企業が生み出すお金(=利益)の総量

です。

つまり株で儲けたいならば、将来利益が拡大するであろう企業を選んで株を買えばいいというわけですね。

ものすごくシンプルですが、問題はどうやってそのような企業を選べばいいのでしょうか?

私自身も同じような疑問にぶつかっていました。

なぜ同じようなビジネスをしているにもかかわらず利益率がこんなにも違うんだろうか?多くの利益を得ているビジネスに共通することはなんだろう?

この本を読めば、利益を生み出す企業が見つけられる、すなわち株で儲けられる!と思いこの本を読みました。そして実際に有益なことを学ぶことができました。

 

要点

この本の主張は一言で表すことができます。

利益=(単価ー原価ー顧客獲得単価)× 顧客数

で表すことができる。

そのため利益を増やすには、①単価、②原価、③顧客獲得単価、④顧客数
のいずれかをかえるしかない

以上。

ものすごいシンプルです。(笑)
利益を多く生み出しているビジネスは単価が高いか、顧客数が多いか、また顧客獲得コストが低いということですね。

つまり同じようなビジネスをしていても、このように要素を分解してみるとどこの要素が高い利益に貢献しているのかがわかるということです。

 

勉強になったこと


・顧客単価に応じてパイの大きさは決まっている。いまビジネスがどのステージにあるかを意識する。

高い単価の商品を変える人は限られた人数しかいません。そのためたとえ今まで売上が順調であっても今後の売上は鈍化する可能性があります。

潜在顧客がどれくらいいて、そのうちどれくらいが商品を買ったのかを知ることで、今後の伸び代が大きいか(=今後も同じペースで利益が出続けるのか)を判断することができます。


例えば都内在住の人でフェラーリを買う人はどれくらいいるでしょうか?

都内の年収分布と人口を見ればかなり正確に計算することができます。

年収が2000万円以上の人のみがフェラーリを買えるとし、そのような年収は統計的に東京都民の0.1%なので約2万人くらい(※数字は適当です。)

今年発売したニューモデルはすでに都内で200台が売れた。そのため潜在顧客のうち1%がすでに購入している。

そして、どれくらい企業の成長の余地があるのかを大まかに知ることができます

 

潜在顧客の50%が購入しているサービスの場合、今後同じペースで売上や利益が積み上がる可能性は低いでしょう。

一般的にサービスの普及は下記画像のようなS字カーブをたどると言われています。

投資しようとしているビジネスが成長期にあたるのか、成熟期にあたるのかを判断できれば、その銘柄を買うべきかも必然的にわかります。

http://2ndjob.jp/wp/wp-content/uploads/2015/06/productlifecycle.png

s次カーブで最も成長性がたかいのは普及率が15〜50%の間のようです。50%を超えると成長のペースは急激に鈍化します。

フェーズによってとるべき施策も異なります。その企業がフェーズにあった施策をとっているかも判断材料になります。


・原価に関して顧客が価値を感じやすい部分だけを上げ、他は下げる。

サービスにおいて顧客が最も重視する価値とはなんでしょうか?ここだけにお金をつかうことで顧客の満足度を高めつつ、コストを削減することができます。

この戦略を非常にうまく取り入れているのが「俺のイタリアン」や「俺のフレンチ」などのレストランです。

これらのレストランではフォアグラや高級フレンチをお手頃価格で提供しています。
高級料理を安く食べられるため、非常に満足度が高く、お客さんが殺到します。

料理の原価は非常に高いのですが、他の部分(座席の座り心地、サイドメニューの質)などにはまったくコストをかけていません。なぜならこれらは顧客が重要視していないため、たとえお金をかけても満足度をあげることができないからです。

このようにお客さんが重視する要素(外から見て目立つ所)のみに投資をし、そうでないところは原価を抑える

ことができれば、人気を保ちつつ高い利益をあげることができます。

顧客がほしい機能だけつけて、その他のいらない機能はなくすみたいなことですね。


・無駄な仕入れをして、大量の在庫をかかえていないか

多くの在庫を抱えている企業は要注意です。在庫は利益になりません。

・現金回収のサイクルがはやいか?

理想的なビジネスとは利幅が大きく、資本回転率が高いビジネスです。
つまりできる限り短いスパンで現金を回収できるビジネスのほうが、よいというわけです。回収したお金をまたビジネスに投資することができるためです。
利益の構造を理解したほうがよいです。変動費中心なのか固定費なのか?

固定費中心のビジネス向上だと、規模を拡大しても費用も拡大するため利益が思ったほど、伸びません。一方、変動費が大きい場合、規模を拡大すると利益が急激に上昇します。限界利益率が高いとも言えますね。

そのため現金回収スパンが短く、変動費中心のビジネスに投資すべきと言えます。